ロックグラスと700mlのティーポットで絶妙な量の紅茶が作れてよさそうなお話 など
先日ご質問をいただきました。
初めまして。
紅茶の淹れ方について調べていたらこのサイトにたどり着きました。
私も紹介されているやり方で淹れてみようと思うのですが、いくつか疑問に思うことがあるのでお暇なときに答えていただけたら幸いです。1.いつも紅茶を淹れるときは1000ml作っておられるのでしょうか。
一人で飲む場合消化するのが大変だと思うのですが、残った分はどのように保管するのでしょうか2.抽出時間は各紅茶の説明に従えばいいのでしょうか
3.軟水は普通の水道水でいいのでしょうか。浄水器は使ったほうがいいですか
4.水出しで作った紅茶を温めて飲むことはありますか
温めると味が変わったりするのでしょうか5,いつも紅茶を淹れるときに使ってる器具・グッズを教えていただけないでしょうか
以上です。長くなってしまい申し訳ないのですが、もしよろしければ回答お願いいたします。
かしこまりました。
1000mlが多い人はハリオのティーポット700mlもいいかも
私はいつも1000mlで作っております。
とはいえ茶葉自体の体積だったり水を吸ったりがあるので、水出し・熱湯ともに実際は800mlくらいになりますかね。
上記を採用しているのも、私が1000ml用のポットとちょうど300ml入るグラスを偶然持っていただけでありますので、500mlとか700mlポットでも3:7でいれてもらえればうまくはいくかと。
800ml(エビアン240:水道水560)でやった時もいつもと同じような味になりました。
と思って調べていたら、何とハリオの700ml仕様のポットがありまして、それに3:7を合わせるとちょうど3の部分が200ml(厳密には210mlなんですが)に。
これ、100均なんかで売っているロックグラスがちょうど200mlなので、こいつを計量カップ代わりにすればサッと測ってサッと作れますね。
こういう四角いグラスですね。
ということで、1000mlが多いとすれば700mlのティーポットに200mlのロックグラス、なんかがあればよろしいかと。
結局のところ、私なんかはエビアンやお湯を測るのが面倒くさくて毎回1000mlにしているだけなので、1000mlのポットで800mlとか500mlにしてもらっても問題はないと思います。
新しくポットを買う場合は700mlのポットだと500mlちょっとできて飲みやすいのではないでしょうか。
ちなみに私は保管はしないですが、「作りたてと常温の味の変化を楽しむ」というのはいいかもしれません。
「朝飲んだいれたては〇〇だったけど、時間が経ったらどんな味になるんだろうか?」と想像し、夕方に冷めた物を飲む、と考えてみようという感じですね。
普通の紅茶でそれをやると、冷めるにつれてえぐみが目立ってきて大変なことになるんですが、エビアンと軟水を混ぜて作った紅茶は置いてもさほど渋くなったりはしないかと思いますよ。
白く濁ったりもしません。
ディンブラやアッサムはエビアンを入れても渋いので、それ以外の茶葉がいいかもしれないですね。
味の変化を楽しめる紅茶のオススメはカルディコーヒーファームなんかに売っているトワイニングのイングリッシュブレックファースト(缶のやつ)です。
後述しますが、水出し紅茶は常温ですから時間が経ってもそこまで香りが飛んだりしないため、その日のうちに飲みきれるのであればそのまま部屋に置いておいても大丈夫だと思います。
5時間以上水出しにすれば熱湯と同じくらいのカテキンが出るので殺菌力は働くことも分かっています。
夏場の保管や何日かに渡って飲む場合は冷蔵庫のほうがいいかもしれませんね。
抽出時間5〜7分は「ちょっと濃い」かも
抽出時間は箱や缶にのっとっていただければよろしいかと思います。
私はエビアンと軟水=3:7の方法では1〜2分長めにして5分とか7分抽出するのが好きですが、私の母や友人には「ちょっと濃くない?」と言われることがよくあるので、まぁ各紅茶の説明に従っていれてみて、もうちょっと濃くてもいいかな?と思ったら時間を伸ばす…というのがよいかもしれませんね。
まぁ、5分とか6分でいれてみて濃かったらちょっと熱湯やぬるま湯で薄めてみてくださいな。
濃いとは言ってもめまいがするほどではないので…。
ミネラルウォーターでも◯
軟水=水道水という認識でOKだと思います。
もし水がおいしくないとされている地域であるならば、南アルプスの天然水とかアルカリイオンの水(コンビニの1.5Lのやつとか)みたいなミネラルウォーターでも可能です。
調べたところ東京都、千葉県、大阪府、茨城県、福岡県、愛知県などは残念ながら水道水がおいしくない地域として挙がっているっぽいので、そこにお住まいでしたら水道水より先にミネラルウォーターを試すのがよいかと。
私もミネラルウォーターでいれることは結構ありますが、結構おいしくできていると思います。
ちなみにおいしくない水道水に挙がったり挙がらなかったりする神奈川県ですが、私は横浜市の水は特にまずいとは感じませんでした。
まあ、こればかりは飲む人によるので何とも言えませんね…。
ちなみに、ここで気になるポイントを挙げるとすれば「水道水には空気が豊富だがミネラルウォーターには空気がない」という点でしょうか。
いろいろな本にも新鮮な水がいいとか、空気(酸素)を含ませたほうが茶葉がよく踊るから蛇口から勢いよく注げ!なんてのが書かれています。
が、結論から申しますと、水は温度が上がると酸素濃度が減り、沸騰させると常温の20%以下(60℃の時点でそれ以下なケースもあったり)まで落ち込むため、酸素はあってないようなものかと。
さらに空気が大事!といわれるジャンピング自体もちょっと怪しいので、そんなに気にしなくてもいい要素ではないでしょうか。
こちらも参考にどうぞ。
水によって茶の味が変わるのは事実ですが、それは空気が多いか少ないかではないというのが今のところの見解でしょうか。
これから「ミネラルウォーターは空気が入ってないから紅茶には向かない」みたいな記事を見かけるかもしれませんので一応。
ちなみに私は浄水器は持っていないのですが、しっかり沸騰させてもらえれば大丈夫だと思います。
なぜかというと、見ていると浄水器は沸騰したお湯と同等の効果(除菌・カルキ減など)を沸かさずとも得られることがメリットっぽいので、水道水かミネラルウォーターで十分なんじゃないかと。
普通に飲めている(かどうか分かりませんが)ならば問題はないと思いますよ。
ちなみに水道水も軟水とは限らないですが、こちらに該当しない方であればそのまま水道水を使って大丈夫だと思います。
日本でも硬度500を超えてしまうところもあるんですねぇ。
水出し紅茶は常温がおいしい
私は基本的に温めることはしておりません。
ただ、飲む3時間とか4時間前に茶葉を揚げておき、若干ぬるくしてから飲むのがオススメです。
なぜそうするかというと、キンキンに冷えていると味がよく分からないことがほとんどだからというのが理由です。
アイスは溶けた状態、つまり常温だとめちゃくちゃ甘いですが、冷凍庫から出したてはいい塩梅なのと同じ理屈ですね。
私は朝出かける前に保温の効かないポットに移しておき、食事の時とか休憩時に飲む等しておりました。
冷蔵庫から出した直後は「ちょっと薄いかな?」と思っても、常温になると結構濃くてうまい紅茶もあったり。
ちなみに濃い紅茶を冷ますとえぐみを強く感じる(温かいと薄く感じる)ように、ぬるめでちょうどいい紅茶を温めるとかなり薄くなる上に香りも飛ぶ(手鍋でもレンジでも)のであまりオススメはしないですかね。
ホットで飲みたい場合、やはり冒頭のように温かくてもおいしい紅茶を飲みきりサイズでいれていただくのがよろしいかと思います。
ティーメジャーより大さじスプーンがおすすめ
紅茶の道具なんですが、大した物は使っておりません。
- 1000ml入るティーポット2つ(同じやつ)
- 満タンまで入れてちょうど300mlになるグラス
- ティーメジャー(大さじスプーンすりきり1杯で代用可)
- 適当なザル、茶こし
- コジーの代わりの300円くらいのベージュのタオル(白だと洗っても目立つので)
くらいですかね。
水出しコーヒー用のポットも使っていたんですが、デカくて冷蔵庫に入らない時があるので基本的には普通のティーポットを使うことが多いですかね。
特筆する点があるとすれば、紅茶の容器は縦長の袋だったり長い筒だったりするので、ティーメジャーよりも大さじスプーンの方が便利だなぁ、と感じています。
見た目はダサいですし優雅には見えませんが、すりきりなのでティーメジャーみたいにムラが出ませんし、茶葉をすくうのも非常にスムーズです。
本当に便利です。
あとは説明不要かもしれませんが、茶葉を捨てる際はザルの上にキッチンペーパーを置き…
水を入れたポットを大きく揺すって茶こしに水ごと茶葉を注ぎ、茶こしの中身をキッチンペーパーに開け、そのペーパーの四隅をまとめて茶葉を絞る、と排水溝にもあまり茶葉は落ちませんし、ゴミも軽くなるしで簡単かと思います。
茶こしつきのティーポットの方がひっくり返して開けるだけなのでもっと簡単になるかもしれませんね。
という感じでした。
参考になりましたでしょうか。
エビアンさえあれば道具は最低限でも十分おいしい紅茶がはいるかと思いますので、お試しあれ。