沸かしたお湯を10分放置してから使うとよいダージリンティーが作れますよ!
今回登場するお茶
・テイラーズオブハロゲイト ダージリン(メイン)
・アーマッドティー ダージリン
・TWININGS DarjeeringExtra
・メルローズ クイーンズダージリン
今回紹介するいれ方
・沸かしてから10分放置したお湯を使った熱湯(メイン)
・軟水のみの水出し
- みんなのダージリンのいれ方は正しい。しかし茶葉のチョイスが…
- おいしいダージリン=2000円あれば十分ですよー
- 芳醇な香りの、非常に貴重なダージリン「テイラーズオブハロゲイト」
- いれ方では味を調整するのは至難なので、季節に気をつけて買おう!
- まとめ
みんなのダージリンのいれ方は正しい。しかし茶葉のチョイスが…
テイラーズオブハロゲイトのお話に入る前にダージリンについての所見を少し。
よくダージリンは「濃厚な味」「芳醇な香り」と書かれていますが、みなさんは「本当にその通りだ!」と感じたことはありますでしょうか?
「感じてるよ!紅茶うまいよ!」という方もいるとは思いますが、おそらく多くの方はそうじゃないのではないのでしょうか。
私一人だけ…?
ちなみに、なぜダージリンという紅茶がこうも微妙なのかといいますと、ダージリンは茶葉で味のほとんどが決まってしまうから、であります。
もっと言うなら、いれ方は合ってるけど茶葉のチョイスをミスってる!という感じでしょうか。
なぜかというと、実験していて度々、ダージリンは世に普及したいれ方で作った方がおいしい数少ない紅茶なんだなぁ感じるからです。
つまり、おいしいダージリンはほとんどが水道水100%がベストですので、ダージリンのいれ方としてはこれが適しているのだろう、と。
紅茶は大抵エビアンを入れると香りが良くなったり、諸々の有益な物質がたくさん出てくれたりしますので、紅茶において水道水100%がおいしいことは結構稀です。
ところが、ダージリンはエビアンを入れてもおいしくなるどころか、なぜか味がボヤけてしまう唯一の品種なのであります。
何の茶葉だっけ?となることがままあるというか。
俗に渋いと言われている他の紅茶、例えばアッサムやルフナなんかは、いれ方を変えるだけで値段に3倍くらい差があってもおかしくないくらい味が変わる商品もあります。
硬水のミネラルが茶のカテキンやタンニンと結びつくことによって渋みを抑え、甘みや飲みやすさを作り出してくれるわけですが、そのせいでダージリンはうまみを損なっているのかもしれません。
他の紅茶ではよく働くポイントが、ダージリンのみマイナスに働いている、みたいな?
この辺は分かりませんが…。
まあ、まとめますと、ダージリンはむしろ多くの人は正しいいれ方をしていますゆえ、後はおいしい茶葉を見つければよいだけ!というのが本記事の役割でございます。
それでは見ていきましょう。
おいしいダージリン=2000円あれば十分ですよー
全てのダージリンを飲んだわけではないですが、普通に手に入るものやランキングでおすすめとして紹介されているものは大体上記に当てはまる感じがします。
「ランキング1位の紅茶を飲んだけど微妙だった」→「きっと紅茶は理解するのに高尚な舌が必要なんだわ…」みたいなことを言われたことがありますが…。
うーん。
茶葉のせい。
ここで「いれ方は分かった。でも結局、おいしいダージリンが飲みたければ、50g1万とか2万するものを買わないといけないのか…?」というとそうではなく、2000円あれば買えるおいしいダージリンがあります。
2000円というとかなり割高な気はしますが、標準的な作り方であればカップ1杯あたり100円もしません。
しかし、「いきなりハードルが高いな」「おいしいのは飲みたいが、もっと安いやつがいい」という方はこちらをどうぞ。
芳醇な香りの、非常に貴重なダージリン「テイラーズオブハロゲイト」
その紅茶はテイラーズオブハロゲイトというメーカーのダージリンであります。
これはタイトル通り、沸かしたお湯を10分放置してから使うと香りのよい素晴らしいダージリンを作ることができます。
その素晴らしい味と香りは、適当に沸騰直後のお湯を使って放っておいても、薄いだし汁のような不思議なうまさを醸し出すほど。
ここからしてもう普通のダージリン(どころか多くの紅茶)とは違います。
うまさを隠しきれていない感がかなりあります。
しかしこれでは終わりません。
沸かした熱湯で適当に放っておいてもうまいテイラーズオブハロゲイトですが、10分放置した熱湯でいれたものは赤シソのような香りが強くなり、渋そうで渋くない非常によい塩梅になります。
「おお…!」となるのは必至。
通常、沸かした水道水で作った紅茶は作りたてはまだしも、ちょっとでも温度が下がるとガツンと渋くなり、ほんの数分だけしかそのうまさを味わうことができません。
しかし、このテイラーズオブハロゲイトのダージリンは同じようにしても味が落ちることはありません。
かなり冷やしてようやく「多少渋みはあるんだな」程度。
まあ、好みはあると思いますが、ここまで香りがすると「ダージリンは芳醇な香り」というのも何となく分かるかと。
パッケージの水色に惹かれて買っただけなのに、こんなすばらしい茶葉とは。
テイラーズオブハロゲイトの具体的ないれ方
そんなテイラーズオブハロゲイトダージリンのいれ方はといいますと、
- 普通にやかんでお湯を沸かす(少ないと冷めやすいんで、多めがおすすめ)
- 湧いたらやかんを10分放置
- 250mlあたり茶葉3gで7〜10分抽出
です。
もちろんこれは他のダージリンでも使えるやり方でありまして、おいしさはやはり茶葉によるところが大きいので保証はできないものの、ただ熱湯で作るよりは大分飲みやすくなるかと思います。
まあ、渋さも人によるところが結構あるので、抽出時間は5分程度から始めてみるのがいいかもしれませんね。
しかし、試してもらえれば香りの濃さに驚くことでしょう。
ちなみに、テイラーズオブハロゲイトは10分放置したお湯でいれるのがベストですが、上記に書いた通り、適当に作っても同価格帯や倍の値段のダージリンよりもやっぱりおいしいです。
その際のレシピは
- 水道水100%の熱湯を作る。大体湯200mlあたりに茶葉3gくらい
- 抽出時間は5〜7分
です。
ポイントはどちらも規定(というか一般的な茶のレシピ)よりも茶葉を少なめにすることです。
まあ、本当の本当に人によるのですが、結構草っぽいというかダージリンの独特な香りが好みかもありますので、ちょっと薄めからスタートするのがよさげ。
誰かを唸らせるということは、誰かにとってはくどい可能性もありますゆえ…。
いれ方では味を調整するのは至難なので、季節に気をつけて買おう!
ということでまとめ…に入る前にちょっとお話を。
今回はテイラーズオブハロゲイトでしたが、このダージリンは「セカンドフラッシュ」になります。
ダージリンは春摘み、夏摘み、秋摘みとありまして、それぞれの特徴を簡単にまとめますと
- 春摘み:甘さ、青草臭の少ない緑茶っぽい。もしくは香りが薄くて苦いジャスミン茶
- 夏摘み:赤シソのような香りがしたり、みたらし団子のタレのような香りがしたりする。たまに飲むのが苦しいくらい渋いのもある
- 秋摘み:口の中に香りが長く残る番茶
という感じでして、いれ方によって何とかできるような茶葉は非常に少ない印象です。
よって、「熱湯で普通に作ったらめっちゃ苦くて微妙だったけど、水出しにしたら同じ茶葉と思えないくらい味が変わった!」なんてことはほとんどないんじゃないかと…。
あるとしたら、ごく一部のセカンドフラッシュでしょうかね。
また、共通してミルクティーに最も向かない茶種達であります。
他の春、秋の紅茶はある意味個性が強いとも言えるので、それ以外の味が存在すると非常に違和感が強くなる…といいますか。
決して「買わない方がよい」と言いたいわけではなくて、「紅茶といえばやっぱりダージリン!」「紅茶好きなら誰も何一度は口にしてみたいと言われる…」みたいのはちょっと違うのでは?と。
我々一般人が普通に買える範囲のダージリンには、当てはまらないかな?
ただ、私も現在の収入が20倍くらいになったら食事のお供に春摘みや秋摘みを買う可能性もありますが…。
今回のテイラーズオブハロゲイトのダージリンは125g2000円(1800円の時もあったため定価は不明)ですが、春摘みは微妙なものでも50g1500円とかします。
なので、手軽に春摘みをテストしたい方はこちらをどうぞ。
まとめ
- ダージリンは熱湯で10分放置したお湯でいれると飲みやすくなる
-
ダージリンはどの季節のお茶か気をつけて買おう!
テイラーズオブハロゲイトのダージリンのいれ方は
- 沸騰させて、やかんのまま10分放置(あまり暑い日は15分くらい)した軟水か沸騰させた水道水を使う。200~250mlにつき茶葉3g、抽出時間は7~10分
- 水出し紅茶にする場合は、軟水か水道水を使い200mlにつき茶葉3g、冷蔵庫に48時間
ということでした。
まあ、10分放置とは言っても要は90℃くらいまで冷めた?であろうお湯を使おうということなので、10分放置した温度を測って、次からは水道水を足してその温度を作る…といったやり方もいいかもしれませんね。
私は10分放置する方が楽で好きですが…。
スマートに紅茶をいれる英国紳士、淑女になりたい方は、ぜひ。