数あるアールグレイの中から我々は一体どれを買うべきなのか?
巷のアールグレイ種類多すぎ問題
アールグレイは紅茶の中でも特に人気ですが、非常に数が多く、また、その中身がいつもと同じか違うか?(既に持っている物と同じかどうか?)が分からないのが痛いところ。
旅行先で「お!見たことないアールグレイがたくさんあるぞ!」と喜び勇んで買ったはいいものの、どれも似たような味…なんてことが実際に起こり得るわけです。
起こり得るというか、私が実際にそうなったのでこの記事を書こうと思った次第であります。
もちろん、それぞれのお茶の違いを知るのもそれはそれで楽しいとは思うんですが、なんというか、事前に「これとこれは似た系統の味なんだな」ということがある程度分かっていた方が気が楽じゃないですか。
買いやすくて。
ソーセージなんかもそうですよね。
腸が羊か豚かで食感やうまさが変わるわけですが、この商品はどっちを使っているのか?が分からなかったら買いづらいじゃないですか。
ということで、サンプル数が少ないかもしれませんが、我々は一体どのアールグレイを選べばよいのか?という話を。
今回用意したものは
- フォートナム&メイソン アールグレイクラシック
- ジャンナッツ アールグレイ
- リッジウェイ アールグレイ
- ベッジュマン&バートン プーチキン
- リプトン アールグレイ
です。
これだけ買っても世にある紅茶のほんの一握りである、というのが紅茶選びを難しくしてしまっている原因のひとつ。
最初に飲んだ紅茶がイマイチだとイメージも悪くなりましょう。
ちなみに、ティーバッグ100個で600円とか500円のアールグレイは飲むまでもなくというか、茶の味の完成度的にストレートで飲むのは厳しいと思うので今回は除外することに(大量パックはそもそもあんまり買わないので…)。
では、先に結論を知りたい方は適当に飛ばしていただきつつ、各々のアールグレイの特徴を見ていきましょう。
マリアージュフレール アールグレイプロヴァンス
缶の方は、私のカメラスキルではどう頑張ってもiPhoneと顔が写ってしまうので、一緒に購入したエロスの袋となっておりますがご了承ください。
ベルガモットとラベンダーが使われてます。
ハロッズ アールグレイ
私が当ブログを書き始めたころのフレーバーティーといえば、だいたいこれを基準にしていました。
余談ですが、友人に「いい紅茶が手に入ったぞ!」と言ってこのハロッズを嗅がせてみたところ、「コショウみたいな香りだね。チャイみたいなやつ?」と言われたことがあります(笑)
香り自体はわりとふつうですが、あんまり紅茶を飲まない人にはどうやらアールグレイはスパイスっぽく感じられるようです。
ウィリアムソンティー アールグレイ
私が最も高く評価している紅茶の品種の一つである、ケニアを使ったアールグレイです。
いつも利用しているセレクティー以外でケニアやケニアを使った製品を見かけることはほとんどなかったため気になっていました。
ちなみに、一緒に購入したウィリアムソンティーのノンフレーバードのケニアはセレクティーほどカカオ感はなく、これといって特徴のないお味でした。
ル・コルドンブルー アールグレイ
こちらも4種の赤い果実ティー、ポムダムール(アップル)、アールグレイと買ったんですが、一番はやく飲み切ったアールグレイの缶をどこかにやってしまったので、果実ティーの缶となっております。
果実ティーは非常においしかったですが、果たして…?
フォートナム&メイソン アールグレイクラシック
調べると贈答用や高級品として必ず出てくるフォートナム&メイソン。
先にネタバレしておくと、一緒にパウンドケーキ3種類の詰め合わせ(600円くらいだったかな)も買ったんですが、アールグレイは割とふつうの味だったのに対しこちらは全ての味がアタリでした。
ふつうというか、鉄観音茶みたいで私はあまり好きではなかったというか。
フォートナム&メイソンというとどうしても高級紅茶というイメージがあるかもしれませんが、お菓子を試してみるのもおすすめです。
今度行ったら3000円ぶんくらい買おうかな…。
ちなみに私はアッサム大好きっ子なので、アールグレイクラシックと一緒にアッサムスパーブという紅茶も買いましたが、こちらも大人しめなふつうのアッサムでした。
ジャンナッツ アールグレイ
過去の記事では結構イケる!と書いてますが、味自体は薬草っぽいというか、案外ふつうのアールグレイです。
結構人気のある商品ですよね。
リッジウェイ アールグレイ
こちらのリッジウェイは紅茶系の本には必ずといってよいほど載っております。
アマゾンだと2500円とかですが、私の行ったカルディコーヒー風の輸入食品店では1400円でした。
うーん。
同じく買ったH.M.Bも1400円で、こちらはエビアンを混ぜて作るとサトウキビのような風味がほんのりくる紅茶でした。
しかし、本当にほんのりなので甘さを期待すると違うかも。
ウェッジウッド アールグレイ
「酸味のある柑橘」や「グレープフルーツの皮にナイフの刃を入れたときのような香り」がするアールグレイであります。
ウェッジウッドのアールグレイはかれこれ7缶くらい購入しています。
ベッジュマン&バートン プーチキン
マルゼルブと一緒に購入しました。
厳密にはアールグレイではないようですが、香りはもろにアールグレイ。
公式サイトによると
『Pouchkine(プーチキン)』は、セイロンと中国の紅茶をベースに、ベルガモット、グレープフルーツ、オレンジなどの柑橘類をブレンドしたさわやかな酸味と香りが大人気のフレーバーです。
とのこと。
ちなみにプーチキンというのはロシアの文豪から取られた名前なんだとか。
トワイニング アールグレイ英国国内用モデル
同じモデルのレディグレイはまるでオレンジティーとも言えるような素晴らしい作品でしたが、果たして…?
こちらも箱を解体してしまったのでお許しくださいませ。
リプトン アールグレイ
良心的な価格のアールグレイです。
私がよく行くスーパーだと税込で800円くらいですが、アマゾンだと思ったより高いですね。
お買い求めの際はスーパーにないかチェックしてみることをおすすめします。
ちなみにリプトンはイエローラベルもとてもおいしいので、ぜひお試しくださいませ。
アーマッドティー アールグレイ
こちらもよく見かけるアールグレイですね。
アーマッドティーのダージリンはセカンドフラッシュのお手本!といえるくらいのお味でしたが、果たして…?
以上、12種類のアールグレイでした。
で、結果は?といいますと…
結論:ウェッジウッドのアールグレイが優勝!
ということで、ウェッジウッドのアールグレイがいいかも!という結論に。
ウェッジウッドを選んだ理由というか争点としては
- 香りのよさと茶のうまさ、もしくは渋みがうまく噛み合っていない(どうせミルクティーにするから渋くても構わない、とか?)
- 水出し紅茶にしても思ったほど香りが液に乗らない(熱湯だとその上渋い)
という、あまりアールグレイや紅茶にとって好ましくない条件を満たしていないか、という点から判断いたしました。
この厄介な(笑)3つの条件をクリアした(当てはまらなかった)唯一の紅茶が、ウェッジウッドのアールグレイなのであります。
過去にワインのテイスティングの話を書きましたが、やはり「似たようなものが多い中からどれが一番か?」を評価することの難しさと、特徴的な商品の目立ちやすさが分かりますね。
2位はハロッズで、センテッドティー(茶葉がよい)であるためか渋くなりにくく、香りもほんのりお茶を甘くしてくれるような感じで飲みやすいと思います。
私はアマゾンで3000円近くで購入しましたが、缶なしの中身だけだとどうやら1500円くらいで買えるらしいので、そのお値段であれば大いにアリかと。
3000円だと、お値段ぶんはないかもしれませんね…。
3位はリプトンのアールグレイとトワイニングの英国国内用モデルです。
リプトンは、アールグレイ自体がどれも似通った味であるため、一般的に求められているであろう味を最も安価に手に入れられる点がよろしい。
エビアンを混ぜて作るのもおすすめです。
英国国内用モデルのアールグレイはレディグレイほどの香りはないんですけど、柑橘の香りは割とする上に捨てやすいティーバッグ、たくさん入っていて安いという点が◯。
やはり、リーフばかり飲んでいるとティーバッグの手軽さが身に染みますんで…。
紅茶を毎日飲んでいると、簡単にそこそこの味を出せるティーバッグというのは本当にありがたいです。
ルイボスとか…。
まとめ
ということで、「どれが一番おいしいか」だと選ぶのにかなり難儀しますが、タイトルにもあるように「どれを選べばいいのか」という点から、今回はわざわざ選ぶ理由があるものを挙げさせていただきました。
簡単に特徴を列挙しますと
- 酸味のありそうな香りで、ふつうのアールグレイとはまったく違う
- 香りの好み以前に、最も柑橘やフルーツに近い香りの紅茶が作れる
- 熱湯は激しくNG
- 渋くなりにくいが、ややアールグレイとしての香りは薄め(それがほんのり甘みっぽい後味になっている)
- 1500円くらいの中身だけを買えるならばおすすめ
リプトン アールグレイは
- よくあるアールグレイの香りがして、渋くなりにくい
- 安い(←これは重要)
- ティーバッグなので手軽、かつ値段の割にたくさん入っているためコストパフォーマンスがよい
- 味自体は意外とふつうだが、中国茶っぽさはないので飲みやすい
ということでした。
まあ、今回の評価は私がそもそもセイロン系や中国茶系というか、ウーロン茶に柑橘の香りがついたような渋みのあるアールグレイがあまり好きではないというのもあるかもしれません。
なにぶん生のフルーツが好きなもんで…。
なので、「いや、むしろいつも通りの香りがするアールグレイ以外は買いたくない」という方は、ウェッジウッド、ハロッズ、トワイニング英国国内用モデル以外のアールグレイを選んでいただければよいかと思われます。
千利休とかジョージ・オーウェルみたいに「茶は苦くなければ話にならん!」という方もいらっしゃるとは思いますが、ウェッジウッドのアールグレイはまた別の世界を見せてくれるかとも思いますので、ぜひお試しくださいませ。
最後に、ウェッジウッドのアールグレイのおすすめのいれ方を紹介しますと
- 冷蔵庫で抽出時間は24〜48時間
です。
個人の好みもあると思いますが、参考程度にしていただければ幸いです。
それでは。