美味しいミルクティーのレシピは「リフレッシュ用」か「おやつ用」かによって変わるぞ!
今回登場するお茶
・ヘラディブ イングリッシュブレックファースト(メイン)
・トワイニング イングリッシュブレックファースト(メイン)
・日東紅茶 デイリークラブ
砂糖やミルクなしでは、紅茶は味わうほどのうまみはない?
今回はミルクティーのお話でありますが、私はミルクティーがあまり好きではありません。
理由は2つありまして、「私自身が乳糖に適性がないから」「紅茶の味がよく分からなくなるから」です。
前者は個人的な理由ですが、ミルクティーの本場であるイギリスのミルクに近いとされる特濃牛乳は、さほど乳糖が入っていないせいか辛うじて飲むことができます。
が、次の「茶の味がよく分からなくなってしまう点」は私が一番ミルクティーの好きになれないポイントでありまして、やはり水出し紅茶やエビアンを入れた紅茶の方がおいしいために、どうしても比べてしまいます。
こんなにおいしいのに、砂糖とかミルクで同じような味の無個性な物にしてしまうのか…みたいな。
もはや、それは砂糖好きなのでは?とちょっと思ってしまいます。
ということで、ミルクティーの話は一度書いて削除してしまいました。
なんですが、もしかしたら、ちゃんと作れば紅茶自体にもっと興味を持ってもらえる入り口になるんじゃないかなー?と最近思い始めたのであります。
どういうことかといいますと、前にスタバの話を書いたんですが、それを基に
- やっぱりラテと違って紅茶は原型との味の差が激しすぎる…
- だからみんな紅茶に砂糖とかミルクをたくさん入れて飲むのでは?
と思うのと同時に
とも思ったのであります。
が、残念ながら現在の紅茶は、せっかく興味を持ってくれた人を挫くような構図が出来てしまっています。
なぜなら「おいしいいれ方」で調べて出てくる作り方が、ミルクや砂糖を入れる前提の作り方だからです。
さらに、ちょっと上記と矛盾する考えかもしれませんが、心のどこかで「ミルクティーが好きはストレートの紅茶なんか飲みたがらないだろうし、関心もないだろうな…」とも思っていたんですよ。
あれはジュースやん…みたいな。
ただ、いざ自分が同じように興味が限定されているか?と言われればちょっと違うかな、と。
FFなんかそうですね。
最初は原作とかはよく知らなかったんですけど、それぞれの作品からいろいろなキャラクターが出てくるゲームがありまして、それを機に「FF4の原作やってみたいな」みたいに興味を持ったり。
ちなみにこれはオフライン…というか私の周囲ではそこそこ確認できていることであります。
ミルクティーが主流なのは、紅茶のおいしいいれ方が間違っている可能性がある
そもそも問題なのですが
- おいしいいれ方で作った紅茶が合わない→いや、それってそもそもおいしいいれ方ではないのでは?
というのがあります。
数年前の話なんですけど、知り合いに紅茶を飲ませてみて一番多かったのは
- 紅茶ってちゃんと作るとここまで味がするんだ
という意見でありました。
中には「いつも牛乳飲んでるけどここまでの味はしないから、ミルクティーがおいしいのはきっと紅茶のおかげだね!」という人もいまして。
つまり、みんな紅茶花伝とか飲んでるけど、意外と普通の紅茶も好きなんだなというのを感じたのであります。
しかも使った紅茶は、当時はまだそんなに紅茶を買いまくってたわけではなかったので、普通のティーバッグのセイロンティーでした。
飲んでもらった層は下は20歳、上は60歳までの20人とやや少ないのかもしれませんが、「甘くないのは紅茶じゃない」と言ったのは2人だけだったので、そこそこ好成績かなと。
ということで今回はそんな、ちゃーんと紅茶の味がするミルクティーの作り方のお話を。
興味を抱いてくれた人を挫かぬよう、そして「ちょっと紅茶飲んでみようかな」と興味を持ってくれるように…。
まあ、これだけたくさんロイヤルミルクティーの作り方が溢れているのにまだおいしいミルクティーの作り方を探している人がたくさんいるということは、「おいしいミルクティーの最適解=砂糖だと思っている人ばかりではない」のかもしれませんね。
砂糖が好きならそのまま食えばいいわけで、わざわざミルクティーにする必要もないわけですし。
長くなりましたが、本編に。
ミルクティーには大きく分けて「食中」「間食」の2種類がある
これは厳密に定義されたものとかではないんですけど、ミルクティーは2種類あるようです。
それは
- 食事中や食後のリフレッシュとして飲むもの(脇役)
- おやつ(主役)
でして、それぞれの違いを軽く説明しますと、前者は
後者は
- かなり濃くいれた茶に濃いミルクを入れて作るもの。味が濃いためミルクティー自体がおやつになる
という感じ。
(最もメジャーな砂糖を入れて作るミルクティーはほとんど茶の味がしないので除外。調べるとたくさん出てきますし)
本当かどうかは分かりませんが、イギリスの本当の茶好きは前者のミルクティーを好むそう。
ただ、やってみてもらえれば分かるんですが、「そのまま飲むと苦くておいしくないからミルクで薄める」といった感じの味でありまして、実際のところ、私の知り合いの間ではあまり評判は芳しくありませんでした。
しっかりいれた渋くない紅茶を先に飲ませたからかもしれませんが。
また、このミルクティーは出来上がりにあまり紅茶の味が目立ってはいけないそう(あくまで料理やお菓子を引き立てるものだそう)なので、あえて高い紅茶を使う理由が見当たらないやり方とも言えるかもしれません。
続いて後者は説明の通り、食事やおやつのお供としては主張が強すぎるくらいに味の濃いミルクティーであります。
こちらは前者のミルクティーと違って茶の味が重要になるので、種類やメーカー、茶葉による味の変化を楽しむことができます。
ちなみに、世のアッサムの95%がミルクティーにされているようですが、この濃いミルクティーをアッサムやウバ、ディンブラで作ると物足りなさや香りのなさが露呈してしまい、あまりおいしくありません。
言い方は悪いですが、まあ、安い茶葉だからですかね…?
よって、紅茶とミルクだけで作るなら別の茶葉がおすすめ。
これは後述します。
で、そのいれ方を見てみますと
- 食事中に飲むミルクティー:普通にいれた紅茶に特濃の牛乳(イギリスのミルクに近いらしい)を注ぐ。割合は紅茶150mlにミルク5〜15ml程度である模様
- おやつミルクティー:茶葉2倍でいれた紅茶に特濃の牛乳を注ぐ。割合は紅茶:ミルク=2:1
です。
いれ方を詳しく見ていきましょう。
「食事中に飲むミルクティー」
前者の食事中に飲むミルクティーのいれ方は
- 軟水か水道水100%の沸騰直後の熱湯で、箱や缶の通りの茶葉とお湯の量でいれる
-
その後ミルクを足して飲む
と、やることは非常にシンプルであります。
ま、あくまで料理やお菓子を引き立てる、口をサッパリさせるために飲む物だそうなので、そのつもりで。
もちろん、食事中のみならず食後のリフレッシュでも大丈夫かと。
「おやつミルクティー」
後者のミルクティーは
- こちらも軟水か水道水100%の沸騰直後の熱湯を使う。茶葉の量はお湯に対して2倍、抽出時間はティーバッグ・リーフ共に5分(薄い場合はそれ以上でも)
- 紅茶:ミルクの割合は2:1で、ミルクは先に注ぐ
です。
例えば、日東紅茶のデイリークラブで900mlのミルクティーを作るとするならば
- 熱湯は600ml、ミルクは300ml
- ティーバッグは150mlにつき1包なので8包(結構濃くなるので、最終的な個数より1包少なくてもいいかも)
- 抽出時間は4〜5分(ある程度置くと抽出スピードが落ちてくるのでちょっと長くてもOK)
という感じですね。
お湯600mlと書いてますが茶葉がお湯を吸って湯量が不足すると問題が生じるかもしれませんので、ティーバッグ込みで650〜700mlくらいがよいかと。
日東紅茶もちゃんとポットにタオルなんかを巻いて保温してやればそこそこの味はしますので、試してみてはいかがでしょう。
甘さも結構ありますからね。
ちなみに、日東紅茶がまずいと言われるのはマグカップで作るからお湯が多すぎることと、お湯の温度が下がってうまく味が出ないことが原因かと思われます。
そしてミルクは先にいれるメリット、最後にいれるメリットそれぞれあるので、こちらを参考に。
では、次は茶葉について、見ていきましょう。
ミルクティーにはイングリッシュブレックファーストが超おすすめ
ミルクティーにおすすめの茶葉はアッサムやウバなどいろいろ出てきますが、群を抜いてイングリッシュブレックファーストがおすすめです。
なぜかといいますと、(人による感性の違いはありますが)ミルクの甘さを引き立てる味はセイロン系の紅茶の香りだから、です。
まあ、「セイロンでもおいしいけど、セイロンをベースにさらにアレンジを加えたイングリッシュブレックファーストはもっとおいしいよ!」というか。
セイロンはディンブラとかウバ、キャンディといろいろありまして、どの種類が多いからおいしい!とかはよく分からないんですが(書いていないので)、イングリッシュブレックファーストと名前が付く商品は、なぜかとてもミルクティーに合う味がします。
セイロン茶葉単体だと微妙なのにブレンドされると急においしくなる謎。
また、イングリッシュブレックファーストはどういうわけか熱湯で5分程度いれても大して渋くならないものが結構ありまして、特に今回紹介するものは砂糖が入ってないココアパウダーみたいな味がするので、普通に飲んでもほんのり甘くておいしいです。
むしろ渋くならないんで、砂糖を入れると茶葉の味が消されて違和感があるかもしれませんね。
そんなイングリッシュブレックファーストのおすすめは2つあります。
ヘラディブ イングリッシュブレックファースト
味・価格・(ティーバッグなので)利便性と全てが素晴らしい紅茶です。
ティーバッグを開封していなくても箱を開けただけでかなり紅茶の香りがします。
これはイングリッシュブレックファーストどころか、多くの紅茶から見ても数少ない特性である上に25P入って148円という、驚きの価格なのです(さらにお得な100P入りもあります)。
もちろん、5分(袋に3〜5分と書いてある)置いても、またそれを常温まで冷ましても全く渋みが出ないのでストレートでもほんのり甘くておいしいです。
唯一の欠点は「やまや(world liquor systemの方)」にしか売っていないことくらいですね。
「紅茶の香り、紅茶の香りって言うけど、実際紅茶ってそんなにいい香りがするの?」と思ったことがある人はぜひ、一度購入してみることをおすすめいたします。
ちなみにこの紅茶、何年か前はイギリスの国旗が書いた青色の箱でして、私の旅行のお供として大変重宝しておりました(味はあまり変わってないような気がする)。
寝る前にホテルの冷蔵庫に突っ込んでおけば飲み物を買う必要もないですし、そのまま飲んでも十分においしく、水出し、お湯出し、ミルクティー全てに使える万能紅茶でした。
TWINIGS イングリッシュブレックファースト
こちらも甘さがあり、200g入って800円程度で買えるので非常に優秀であります。
紅茶単体の甘さ、香りの強さはヘラディブの方が上のように感じられ、彼が猛威を奮い過ぎている感じはしますが…。
こちらもストレート、ミルクティーの両方にできますが、ヘラディブほど甘い香りはしないので水出しにはそこまで向かない印象があります。
よって、イングリッシュブレックファーストの魅力である「手早く飲みやすい紅茶が作れること」を活かすのがよさそうです。
こんなに安くても十分においしく作れるのですよ。
ちなみに安くてうまい!ということは、「イングリッシュブレックファーストは800円くらいでもおいしいな!じゃあ、1500円出せばもっとおいしくなるのでは…?」とはならない点にも注意。
「何だか分からないが好きな味だ」となることはありますが…。
ということでした。
まとめ
それぞれのいれ方は
- 食事中に飲むミルクティー:普通にいれた紅茶に特濃の牛乳を注ぐ。割合は紅茶150mlにミルク5〜15ml程度
- おやつミルクティー:茶葉2倍でいれた紅茶に特濃の牛乳を注ぐ。割合は紅茶:ミルク=2:1
- 前者は特に茶葉の指定等はなし
- 後者におすすめの茶葉はイングリッシュブレックファースト、次点でセイロン系の紅茶(ディンブラ、ウバなどの単一でなく、ブレンドであることが重要)
イングリッシュブレックファースト(ストレートティー)のおいしいいれ方は
- ヘラディブ:軟水か水道水100%の沸騰直後の熱湯で、200〜250mlにつきティーバッグ1包(1リットルに4〜5包のイメージ)。抽出時間は5分。
- TWINIGS:沸騰させてからやかんごと10分放置した、ちょっと冷めたお湯を使う(およそ90℃。ポットに移してから10分放置すると、コジーやタオルを巻いた状態でも80〜75℃程度まで冷めるのでやかんのまま)。200mlにつき3gか大さじスプーンすりきり1杯。抽出時間は基本的に5分。
でした。
砂糖入りミルクティーを紅茶の香りだと思うと普通に紅茶を飲むよりも裏切られた感が何倍にも増すと思うので、ぜひちゃんとした紅茶の香りを味わってみてくださいませ。
そして、ミルクティーは2種類あって目的によって変更するべきだ!と覚えておいてもらえばよろしいかと。