小話:自宅で茶をブレンドする際のポイント/日本にも紅茶用の茶樹って結構あるらしい、など
自宅で茶をブレンドする際のポイント
ミルクティーをいれる時とか、これとこれを合わせたらうまそうだな?みたいな茶を見つけたとか、とにかく茶をブレンドする際のポイントが3つあるそうです。
- 三つ合の原則
- 香りのよさと味のよさ
- 出足早型と晩成型
三つ合の法則は、簡単に言うと「基本の種茶は少なくとも3分の1以上入れろ」ということです。
でないと種茶独自の香味を失うそうで、まあ、好みの茶やベースの茶は3分の1以上入れようということですね。
確かに、スプーン一杯に満たぬいろいろな茶葉を20gくらい集めて紅茶をいれたことがありますが、ぼんやりとした味でした。
結構高い茶を使って微妙だとショックが大きいのでこれはぜひとも守りたいところ。
次の「香りのよさと味のよさ」はそのまんまで、香り担当と味担当を入れようと。
緑茶は不発酵なので香りが豊かですが、紅茶だとほとんどの茶が味担当になるような気がします。
まあ、上記のブレンドのやり方が緑茶向けに書かれた方法なので仕方がないかもしれませんが、逆にいえば、紅茶で味を、ミルクやフレーバード、焼き菓子で香りを補うといいかもしれません。
そして最後の出足早型と晩成型は、早く味が出る茶と遅めに味が出る茶を混ぜるべきということです。
確かにいろいろな味がすれば複雑さを演出できそうし、早め遅めを混ぜれば喧嘩はしなさそう。
以前にテイラーズオブハロゲイトのダージリンがおいしいという話をしましたが、あれは5〜7分目くらいでようやくうまさが現れてきます。
なるほど、これが晩成型か…?
といっても紅茶にはあまり晩成型はない感じがしますが、緑茶はいろいろあるのでしょうか。
ということで、
- 好きな茶とかベースにしょうと思う茶は少なくとも30%以上いれよ(少なくとも、なので50%でもいいかも)
- 香り担当と味担当の茶葉を用意せよ
- 味の出るスピードが違う茶葉を用意せよ
ということを抑えるとよいとのことです。
まあ、料理と一緒ですね。
日本にも紅茶用の茶樹って結構あるらしい
です。
本で紹介されていたものだけでも
「いんど」「はつもみじ」「べにたちわせ」「あかね」「べにかおり」「べにふじ」とあるようで、どれも1953年〜1954年と、かなり前に登録されているようです。
(ちなみに1953年に茶樹の登録制度ができたそうです)
あかね、べにかおり、べにふじは中国系の清香があるそうで実にうまそう。
また、それ以外の茶もアッサム種との交配のおかげで似た系統の香りがするそうで、どれも紅茶としての品質は非常に優良、とのことです。
べにふうきだけじゃなくて、いろんな和紅茶を飲んでみたいものですな。
茶という言葉に込められた意味とは
とある本の言葉ですが、「茶という言葉は毎日飲んでも安心ですよというメッセージが込められている。椎茸茶、こんぶ茶、どくだみ茶など、茶という言葉がつくだけで何のための商品なのか(=健康に寄与する)がすぐわかる」というお話です。
「分かってるんだろう?」みたいなやつですね。
まあ、顆粒のこんぶ茶とかはちょっと違うような感じもしますが、とりあえず聞いたことのない物でも「茶」という言葉が付いていると、体にいいんだろうなとは思いますよね。
そして、茶が健康にいいのはもはや皆が知るところだと思うので、やはり別のところをアピールする必要がありそうですね。
(個人的には、茶の味や健康効果がなかったことになってしまうので、スイーツやジェラートにするのは反対です)。
非茶の足元にも及ばぬか
これも本当かは分からぬ話ですが、現代の茶(入賞茶)はむかしの非茶の足元に及ばぬのではないかという話がありました。
非茶というのは文字通り、茶としての価値がない茶…ではなく
本場で栽培した以外の茶。鎌倉時代から室町初期にかけては山城国栂尾(とがのお)以外で産した茶、室町初期以降は宇治以外で産した茶をいう。闘茶の用語。(出典:小学館)
だそうです。
本場は技術も資源もあるでしょうから質の差はあると思うので、非茶=本場より質が落ちる茶という感じでしょうか。
まあ、産地が違うだけでおいしいのに非茶扱いされている茶もあったかもしれませんね。
で、ここからが重要なんですが、
現代の入賞茶は玉露茶を基本とした仕組みで行われており、優位に決定される茶は施肥料が多く、形状の伸びた、紺緑色の、肥料による甘みの多いものである。
嗜好性は低く、生臭味の茶は煎茶本来の性状に反する茶であり、本当にうまいものではない。
とのことです。
お茶関連の本では「化学肥料を与えると茶の持つ香気は失われる、一番うまいのは山茶だ」という記述があるので、それが正しいとするならば、現代のうまいとされている茶より、どこのものか分からんような昔の茶がうまい…というのも、分からない話ではありませんね。
それにしても現代の茶は玉露を目指しているのか。
確かに甘くて濃厚な緑茶が多いような感じはします。
が、言ってみれば、緑茶が口に合わないなーと思ってもそれは玉露っぽさが合わなかっただけで、緑茶全てを一緒くたにするのはよくないかもしれませんね。
ということでした。
それでは。