ホワイトリカーが余ったから紅茶をお酒にしてみたぞ 「ルピシア ファルファローネ」
今回登場するお茶
・ルピシア ファルファローネ
今回紹介するいれ方
・梅酒の要領で作る紅茶の酒
・エビアンと軟水を使った水出し
梅を漬ける季節になりましたね。
私も毎年梅を漬けていますが、梅の量によっては殺菌のために使うホワイトリカーが微妙に余ります。
少量パックもありますが、どうせ買うなら1.8リットル入りでいろいろ試そうと思い、梅酒の要領で何かを作ろうかなーと。
しかし、調べてみると、(私の好きな)バナナやラズベリーの酒を作ろうにも1年程度は置かないといけないみたいですし、氷砂糖をたくさん入れるせいでただでさえ高い酒のカロリーがうなぎ上りなのが困ったところ。
炭水化物や脂質のように吸収されない分もあるのかもしれませんが、ホワイトリカーは100mlあたり約200キロカロリーなんで、普通に食事をした日はグラス1杯飲むのもはばかられます。
つまり、チューハイばっか飲んでる女子より、一見硬派に見えるウイスキー好きのオッサンの方が残念なことになる可能性が高いわけですな(笑)。
が、飲んではいけない!というのもそれはそれで楽しみがないので、少量飲めば満足できるようなおいしい酒を作ろうと相成りました。
そこで出てくるのがこの「ルピシア ファルファローネ」なのであります。
名前から味やストーリーが想像できない紅茶ですね。
ファルファローネ自体はカシスというよりスイートワインのような香り
(雑な切り方ですが…)
ファルファローネはイタリア語で「伊達男、オシャレで粋な男」という意味だそうで、「甘く艶やかなカシスの風味、魅惑的な男性がふわりと残す優しい香りをイメージした紅茶」とのこと。
イケメンからこんな香りがしたらそりゃモテるでしょうね。
それはいいとして、香りは赤玉スイートワインのような果汁とか甘味料が入った甘いワインに近いものがあります。
パラダイス同様、またまた香りだけで甘みを感じる素晴らしい作品でありまして、同じ系統のカシス&ブルーベリーよりも香りは強め。
あちらはアラザン(砂糖)込みで甘くておいしくなるっぽいので、冷暗所のホワイトリカーに突っ込んでおくだけですと砂糖が溶けたころには香りも飛んでしまいましょう。
実際ファルファローネと両方作ってみましたが、カシス&ブルーベリーのほうは全然味がせず、何とか紅茶であることが分かるくらいでした。
こういうことを書くとまたワイン警察に絡まれるかもしれませんが、ファルファローネの方が明らかにワインっぽくて酒に入れるには違和感がないかと。
度数が高いのにワインのような、そんな不思議な酒になります。
また、冷蔵庫に置いていたからかは分かりませんが渋みはほとんど出ていないため(後述しますが、ファルファローネ自体があまり渋くない)、安い普通のワインよりも飲みやすい感じですね。
これはいい発見でした。
度数の調整も自由ですしね。
酒はセットしてから1週間くらいで飲めるようになるぞ
で、紅茶のお酒と調べてもあんまり情報はないので、コーヒーの果実酒(果実酒なのか?)を参考にしました。
まあ、参考にしたのは抽出期間だけですが。
レシピは
- 1.8リットルのホワイトリカーに豆80〜100g
- 漬け込み時間は標準2〜3週間
とのこと。
基本的に紅茶の水出しは150〜200mlに茶葉3gですが、まあ、酒の方が水より抽出に時間がかかりそうなイメージもあるので450mlに茶葉12gとやや多めで作ってみました。
濃ければ水で割ればいいですが、薄かった場合はどうにもなりませんからねー。
で、物は試しということで最初の1週間後に飲んでみたところ、結構いい感じの味になっていました。
私はバーボンをストレートで飲んだりすることもあるんで、もうちょっと香りが濃い方が好きですが、度数が高いにもかかわらず安いウイスキーやワインと比べてかなり素直に原料の味がします。
すんなり受け入れられる味というか、カシスリキュールを買ってこの味でも特に違和感はないというか。
現在漬け込んでから11日目ですが、7日目とあんまり味が変わっていないので、濃くしたければ茶葉多めがいいかもしれないですね。
一応コーヒーと同じく3週間くらいは経過させようかと思いますが(追記:その後置いてみましたがあまり味に変化はありませんでした。茶葉が十分な量であれば7日くらいでよさげ)。
ホワイトリカーが1.8リットルでだいたい1100円、ファルファローネが50g600円でありますので、ちょっと濃くするとしても50gで1リットルちょい作れます。
すると、合わせてだいたい1200円くらいになりますかな。
これも好みになりますが、1200円(700ml換算したら900円くらいか)で同じくらい飲みやすくておいしい酒を探すのは結構難しいと思うので、なかなかいい選択肢じゃないかと。
まあ、本当に好みによるんですけど、おいしいお酒を飲んでみたいなら、試しに漬け込んでみるのもアリだと思います。
ファルファローネはエビアンを混ぜた水出しもおすすめ
と、このように酒にするとよさげなファルファローネですが、普通にいれてもあまり渋くないのに甘みが感じられるよい紅茶であります。
やり方はエビアンと沸騰させた軟水=3:7でだいたい5〜7分か、香りが好きならばエビアンと水道水を1:1にした水出し紅茶もおすすめです。
3:7がおいしく、かつ見た感じCTCっぽい(苦くなりやすい)ので沸騰直後の熱湯ではやっていませんが、まあいいかなと。
ちなみに、CTCって茶葉を裂いて砕いて丸めて…とやるんですが、そいつを乾燥させると細かくしたと同時に滲みでたエキスが纏わりついたままになるんですよ。
乾燥した絵の具や墨みたいな。
だから素早く濃いお茶ができるんですね(ティーバッグも同様)。
反面、全てが出てしまうためアッサムのようなとくに渋み成分が多い茶葉だと本当に悲惨なことになります(その悲惨さはミルクティーやチャイには必須なようですが)。
しかし、ファルファローネは渋くないので結構いい茶葉を使っているんでしょうかね。
また、どういうわけか「あられ」が入っているんですが、そのまま食べてみたところ、これ自体は特に香りが付いたり甘さがあったりといったことはない様子であります。
伊達男っぽく、オシャレにした感じなんでしょうかね?
あられだけ取っておいて、飲んだり人に出したりする時に液面に漂わせておくのもいいかもしれませんね。
ソーダのイラストみたいに。
ということでした。
総評して、かなり用途が広くていいお茶という印象であります。
カタログなんかにもミルクティーにおすすめと書いてありますが、普通においしい紅茶なのでぜひストレートを味わってみてくださいませ。
まとめ
紅茶のお酒は
- ファルファローネはホワイトリカーに漬けると結構いい感じになる
- ホワイトリカー100〜150mlあたりに茶葉3gか大さじすりきり1杯、1週間くらいで飲める(もうちょい早くてもいいかも?)
- 35度が強い!という場合は濃く作ったのを薄めるより、予め25度程度に薄めた酒で抽出した方が(なぜか)おいしい
ファルファローネ自体は
- ホットの場合、エビアン:軟水か水道水=3:7で200mlあたり茶葉3gか大さじすりきり1杯、抽出時間は5〜7分
- アイスの場合、エビアン:軟水=1:1で180mlあたり茶葉3g(1リットルポットに6杯くらいがよさげ)、抽出時間は冷蔵庫で36〜48時間
です。
マルシェ限定というだけあって、やはり普段のラインナップとは違った特別仕様の紅茶という感じでした。
喜んでいいものかどうか分かりませんが、今年はマルシェをやらないせいかファルファローネを通販で買うことができるので、おいそれと会場に行けない場所に住んでいる人間としてはありがたいですね。
紅茶にあまり興味がない人でも、1リットル1200円くらいでカシスのお酒が楽しめるので試してみてはいかがでしょうか。
余談ですが、ファルファローネ、カシス&ブルーベリーともにおいしかったのでスーパーでカシスジャムも買ってみたんですが全く様相が違う感じでありました。
カシスが分からないくらいの甘さでした。
なので、あまりないことかもしれませんが、カシスジャムのような感じを期待、もしくはカシスジャムが合わなかったからカシス系は嫌だ!とは思わない方がよいかもしれません。
ジャムとは全く別物でありました。
そしてこれまた余談ですが、「紅茶のお酒 夜のティー」というものがありますが、それを買うくらいなら断然ファルファローネ+ホワイトリカーがおすすめです。