フォションの缶が違うのは中身が違うからなのか?
フォションっていろいろ缶があるがそれぞれ味が違うのか?フォションの紅茶って高いけど、うまいのかまずいのか?というお話を。
私も長い間気になっていたフォションの缶の違いですが、調べてもよく分からなかったので実際に飲んで比べてみることに。
写真はダージリンで、左から贈答用、リニューアル版、量販モデル(全て値段は同じくらいで)です。
味が違うってホント?
フォションの紅茶のamazonのレビューにこんなものがありました。
デパートといっても都内のデパート全部で取り扱っているわけではなく、日本橋高島屋と池袋東武百貨店で売られているフォション製品は「輸入者:㈱高島屋 日本橋本店住所・・・」と明記されている黒字にそれぞれ味のフルーツ等の模様のが入っ缶で売っているそうです。それ以外の店舗では、㈱高島屋が輸入者となっているフォションは手に入らないと教えてもらいました。
エスビーの方は香辛料のアップルでごまかし、紅茶本来の茶ばの味がどこにもないことが判明しました。対して、高島屋の方は、あの20年前からあるあのアップルティーの味そのままで、アップルの香りも強すぎず、何よりも茶葉の深みやうまみが感じられる紅茶になりました。その割には、エスビーと高島屋と価格は対して変わらず、エスビーは丸儲けだと思いました。所詮食品会社です。それなりの商品です。
つまり、「高島屋の輸入しているフォションの紅茶が本物で、S&Bが輸入しているフォションはまがい物、それを高く売りつけている」のではないか、と。
一方こちらでは
「FAUCHON紅茶は、パリのFAUCHON本店を始め、日本では百貨店を中心としたFAUCHONショップにて販売されていたものですが、もっと身近な場所でお買い求めされたいというお客様の声にお応えして、量販店向けのシリーズとして誕生したのがクラシックラインシリーズです。
FAUCHONショップのようなギフト包装などが十分にできない代わりに、少し割安な価格設定としております。パッケージは、いずれも全世界共通です。
ご愛用頂いていた方もいらっしゃるのではと思いますが、量販店向けの旧パッケージは、金のスクエア缶にブルーのロゴが配されたデザインでした。
こちらの製品に代わり生まれた、ピンクのロゴのクラシックラインシリーズは、全世界に先駆けて日本で先行販売しております。
新しいこのシリーズが、みなさまのくつろぎのひとときの"定番"となれることを心から願っております。」(引用https://www.buzzlife.jp/bbs/thread/alias/fauchon/id/196636)
とS&Bの方がメッセージを下さったそうです。
つまり、「セレクトショップのような包装ができないかわりに割安な量販モデル」が出ました、と。
どちらが正しいのかは分かりません。
が、個人的には、飲んでいて味はそんなに変わらないし十分うまいので、量販モデルを適当に作っているわけではないと思いますねぇ。
アップルなんかは特にそうですが、紅茶自体がそもそも缶や箱の通りに熱湯で作っておいしいわけではないので、そう感じたのかもしれません(その時の体調やまがい物っしょ?みたいな偏見で味の感じ方も変わる)。
缶が違っても量販モデルは粗悪品ではない上に、これで粗悪品ならば多くの紅茶がクズ茶と言っていいくらい。
本当に。
農産物なので仕方ない面もあるかもしれませんが…
ただ、リニューアルしたマゼンタとゴールドの縦長の茶筒のダージリンは、「中身やブレンドが変わったかな?」と思えるくらい、他の2つとは別物の味でした。
いや、というのも、量販モデルと贈答用のダージリン、インディアンとインペリアルはいつ買えども甘みや香りがしっかりしていたんですが、これは本当に中身を間違えてしまった?ような感じでして。
味だけを考えるならば、1500円くらいのダージリンと同じくらいですかね?
その後「全部変わったのかな?」と思い量販モデルのダージリンを買いましたが味はいつも通りだったので、茶筒型があの味に変化したのは謎です。
農産物なので出来がいい時もあれば悪い時もあるんでしょうかね。
まあ、全体の味が変化したわけではないのでそこは一安心であります。
ということで、私としてはフォションのダージリンはとてもおいしいので余裕がある方にはぜひオススメしたいのですが、買うならば四角い缶の量販モデルから始めてもらえればよいかと思いますね。
紅茶がまずいのはそういういれ方をしているから
ちなみに上記のアップルについてのレビューですが、S&B批判をしているはずなのに実はフォション批判になってしまっているのは非常に残念です。
熱湯でなく水出しにしたフォションのアップル自体は非常においしいので、もしこれがまがい物だというならば、紅茶という飲み物自体が合わないのかもしれません。
モーニングもダージリンも同じです。
あとはいれ方ですね。
なぜか、紅茶はいれ方についてはそこまで検証されておらず(紅茶が繊細・女性的と言われるせいか)分かる人にしか分からないと言われます。
多分、上記のレビューを書いた方も缶の通り、そのまま熱湯でいれたと思います。
しかし、紅茶を100℃の熱湯でいれることは、例えるならば、スーパーでオレンジやグレープフルーツを買ってきてそのまま皮も剥かずに丸ごと食ってるようなものですよ。
でも、それでオレンジという食い物がまずいと言えますか?という話です。
言わないですよね。
なぜならば、いい香りはするけども、当然皮は苦くて固いので「中身だけの方がうまいんじゃないか」ってみなさん気付くじゃないですか。
まあ、たまには皮まで食べられるおいしい品種に出会うこともあるかもしれませんが、そのごく少数に当てはまる特徴をオレンジ全体の特徴・おいしい食べ方!とは言えないじゃないですか。
でも、紅茶に関してはそのくらい無茶なことをしているわけですよ。
つまり、何が言いたいかというと、紅茶のいれ方を変えるというのは、オレンジの苦くて固い皮を剥いて、甘くて、みずみずしい、つゆのたっぷりとあるおいしい中身を取り出して食べることと同じなんだ、と。
そう考えると、なんだか紅茶を一度いれただけで判断するのはもったいないような気がしてきませんか?
まあ、単純計算で紅茶は緑茶の約1.5倍苦渋味成分が入っているので、大袈裟な話ではなく本当に皮ごとオレンジを食べているのに近いかと思いますね。
ということで色々ないれ方を試してくださいませ。
ダージリンは高いのでモーニングがオススメですが、3000円とか4000円の紅茶と比べても十分に通用する味です。
(価格が抑えめなので)一見、初心者向けや入門用に見えるかもしれませんが、そこそこの価格で手に入りながらも、いろんな物を飲めば飲むほど戻ってきた時にそのうまさに気付くという、不思議な紅茶です。