中ザラ糖の使い方とレシピ2つ
砂糖は種類がたくさんありますが、意外と「中ザラ糖」の使い道について悩んでいる人がいるようですね。
中ザラ糖は、簡単に言えば「ちょっといいところのお寿司屋さんの卵焼きの甘さ」といった感じで、実は料理にもお菓子にも使えるお味のよろしい砂糖なんですよ。
ちなみに、大まかな砂糖の中のザラメ糖、さらにその中に中ザラ糖とか白ザラ糖となっているようで、人間(ザラメ)という分類の中に男と女(中ザラ白ザラ)がいるみたいな感覚だそうです。
まあ、砂糖は種類がたくさんあるので、猫という分類の中にシャムとか茶トラがいると言った方がいいかもしれません。
それはいいとして、普通の砂糖で煮物とか味噌系のタレなんかを作ると、どうしても甘すぎるというか調和が取れていないような感じになることもありますが、中ザラ糖を入れると砂糖+カラメルのようなテイストが得られるので、塩分と合わせても違和感は少ないです。
つまり、中ザラ糖を足すことで、一般的に言われるコク?を出すための手間が少し省けると思ってもらえればOKかと。
中ザラ糖の使い方
前述の通り、寿司屋の卵焼きを美味しいと思ったことがある人は卵焼きに中ザラ糖をオススメします。
だし巻き卵ならば、卵3個にぬるま湯お玉半分ほど、中ザラ糖小さじ1か2、粉末かつおだし小さじ半分、塩少々という感じが私は好きですね。
ここまでせずとも、少し中ザラ糖を足す程度でもOKです。
普通の砂糖を使った卵焼きはそのままお菓子に使えそうな味になってしまいますが、中ザラ糖を使えば大体の人は卵焼きと言うはず。
「甘い卵焼きが食べたいと言われたけど、実際作ったらこういうのじゃない、と言われた…」という経験がある方は試してみてください。
他には、筑前煮だったり角煮の汁だったり、塩分がメインの料理にもよく合います。
あとは、仙台味噌の焼きおにぎりにも中ザラ糖が合いますね。
ただ、出汁入り味噌とかは必ずしも好相性ではないように感じたものもあるので、いろいろ試してみてください。
卵焼きのみならず、焼き鳥のタレとか味噌タレ、カラメルとか飴色玉ねぎの入るような、それこそパスタソースなんかにも使えますよ。
ボロネーゼなんかは深い味になります。
中ザラ糖を使ったレシピ
ここで、中ザラ糖を使った料理を2つ紹介したいと思います。
なんばん味噌
他の地域では味噌と唐辛子を和えるようですが、青森(南部だけかもしれません)では醤油で作ります。
出来上がりは味噌のような味になります。
材料
青唐辛子 10本(辛いのが苦手な人は半分でどうぞ)
米麹 300〜350g(300g以上あれば大丈夫です)
中ザラ糖 300g
醤油 300cc
めんつゆ 600cc(今回は3倍濃縮タイプ。そんなに高いやつでなくても美味しくできます)
大葉 10枚ほど
作り方
step1
大葉以外の材料をミキサーにかけます。
step2
ミキサーにかけたものを鍋に入れて煮ます。目安は、青い泡のような部分が無くなるまで。色の濃いジャムのようになったら5分ほどで火を止めます。火加減はあまり強くない中火です。
(レシピよっては1時間以上煮ますが、かなりしょっぱいので、まずはあまり煮込まないのがオススメ。)
step3
一晩置いて、刻んだ大葉を混ぜます。基本的に冷たいまま食べるので、熱いうちに味見をしないのがポイントです。
完成!
途中で煮るので、ミキサーの段階で中ザラ糖は入れなくても大丈夫です。(ガラガラうるさいですし、なかなか溶けませんので)
前述のように、単体だとかなりしょっぱいので、ご飯に乗せたり肉料理の味付けに使ったりするのがいいと思います。
あと結構辛いです。
そのせいか唐辛子の代わりにピーマンを入れているところもある模様です。
また、さいの目切りにしたダイコン、ニンジン、ごぼうを混ぜておくと、カリカリとした食感の良い味噌漬ができます(これをお通しにしてもいいくらい)。
入れすぎると野菜の水分が出て水っぽくなりますが、適量ならば、なんばん味噌自体もちょうど良い濃さになります。
味を薄めにした唐揚げ等につけるのも美味しいですし、基本的に何にでも使えるのでかなりオススメです。
トマトスープ
キャベツ等を使った軽めの味付けやサッと煮る物ならば普通の砂糖でも良いですが、しっかり煮込んだり手の込んだスープにしたりする場合は中ザラ糖も視野に入れてみてください。
特にトマト料理と砂糖は相性がよく、美味しいトマト料理の甘さは中ザラ糖や砂糖のおかげなんじゃないかと思うほどです。
材料
じゃがいも 中3個(大きいの3個でも大丈夫です)
ニンジン 1本
セロリ 1本(セロリだけは必ず入れてください)
玉ねぎ 1個〜2個 (g換算で〜500gまで)
ホールトマト缶 400g1缶(ホールの方が美味しいそうですが、カットでもOK。もちろん普通のトマト400gでもOK)
薄めのブイヨン1200cc(コンソメキューブを溶かすなら400ccあたり1個。水はもう少し多くてもいいかも)
ニンニク 2片(できれば国産)
ブラックペッパーホール 10粒(無くても良い)
塩 (粗塩がオススメ)
中ザラ糖
粉チーズ
作り方
step1
ニンニクを半分に切った後に潰します。トマト缶以外の野菜を全てさいの目切りにしておきます。
step2
鍋に油を大さじ2入れて野菜を炒めます。しんなりするまで炒めたら、トマト缶を汁ごと入れます。トマトは炒めながら潰しても良いし、入れる前に切ってもOKです。
(酸味が気になるかもしれないが、それはトマトの煮詰め方が足りないためです。間違っても汁は捨てないように!)
step3
トマトの酸味がしっかり飛ぶまで煮ます。野菜全てに大体火が通ったら、ブイヨン、ブラックペッパーホール、ニンニクを入れます。
step4
火加減は中火程度です。沸騰したらアクを取ります。取らなくても良いですが、澄んだスープになります。そのまま弱火で30分煮ます。この時はまだ味は薄めにしておきましょう。
step5
30分後、塩小さじ2、中ザラ糖小さじ1を入れてから味を整えます。お好みで最後に粉チーズをかけて完成(シンプルなスープなのでやや冷ましてから=食べる温度と同じくらいにしてから味をみましょう)。
完成!
野菜と中ザラ糖の甘みを活かすために、塩もしっかり効かせてくださいね。
セロリの葉は使いませんが、最後に一緒に煮ても良いと思います。
余談ですが、ニンニクとブラックペッパーホールは出汁用に入れているので、濃いニンニク風味や香辛料としてのコショウの味がほしいならば、すったものや細かくしたものを入れてくださいね。
また、トマト缶の酸味が気になるからと汁を捨てる人もいるそうですが、よく煮れば酸味は飛びますので捨てないように…
スープ自体しっかり煮た方が美味しくはなりますが、すぐ食べる場合でも炒める段階で火が通っているので、生煮えの心配はありません。
トマト缶で水400ccが測れるので楽ですし、野菜を切るだけなので片付けも楽な方だと思いますよ。
トマト料理と中ザラ糖の相性の良さはぜひ味わってもらいたいですね。
というわけで中ザラ糖のレシピでしたが、トマトスープはまだいいんですが、なんばん味噌は普通の三温糖で作ると一味足りない感じになるので、ぜひ中ザラ糖でどうぞ。